・冬キャンプで石油ストーブは本当に暖かいのか
・おすすめの石油ストーブ
・テント内で石油ストーブを使う際の注意点と便利な周辺ギア
今年こそ電源なしサイトで冬キャンプデビューしたい方は暖かさや必要アイテムなどの具体的なことも分かりますよ。
少しでも参考になるよう、経験も織り交ぜて紹介します。
石油ストーブでテントの中はどれぐらい暖かくなるか?
テントの大きさやその人の体感によるので一概には言えませんが、正直言うと、石油ストーブ1つで真冬の氷点下でも暖かく過ごせる!というほど暖かくはなりません。
あくまでも私の体感ですが、5~6人用のドームテントくらいで2.5kw前後の石油ストーブを使用して、外気温が7,8度くらいであれば、Tシャツと厚めのフリース1枚程度で温かく過ごせましたが、10人以上の大型テントになると、石油ストーブの近くにずっといなければ寒かったです。
一般的には石油ストーブの発熱量だと、コンクリート集合住宅6~10畳(テントだと6~10人用)程度の広さを暖められるとしていますが、キャンプは生地一枚程度の空間なので、実際の使用目安は3~5畳(3~5人用)程度の広さを考えたほうがよさそうですね。
・石油ストーブは2ルームのリビングぐらいなら温まるが、大き目のワンポールテントでは少し足りない。
テント内で使うのに向いている石油ストーブのタイプ
石油ストーブの説明を読むと、「対流型」や「反射型」といった表記があり、使い方によって選ぶ型が変わってきます。
対流型がベスト
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石油ストーブには円柱の形をした対流型と、四角い形をした反射型があります。
対流型のほうが360度均等にテント内を暖めてくれますので、最初の暖房器具として石油ストーブを考えるのなら、対流型を選ぶのがベストといえますね。
四角い石油ストーブ(反射型)はキャンプには向かない?
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反射型のストーブも、キャンプに向かない訳ではありません。
反射型は熱を板に反射させて重点的に限られた場所を温めることができますので、お子さまが遊んでいるスペースをメインに暖めてあげたりなど、限られたスペースを暖めるのに向いています。
テント内で使いたい石油ストーブ
それでは、具体的にキャンプで活躍する石油ストーブをご紹介します!
武井バーナー501A
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石油ストーブの中では群を抜いてコンパクト、それでいて最大出力は5.8kwと通常の石油ストーブの倍以上です。
4人用のテント、外気が5度前後の冬キャンプで使用したのですが、最大出力のまましばらくすると、熱いくらいでした。
石油ストーブとしてのスペックはもちろんですが、コレクションとして置いてあるだけでも、この精巧で繊細な作りと武骨さのバランスがとても美しいギアです。
ファミリーキャンプで冬に行くとなると、持っていくものがとにかく多く、できるだけ荷物をコンパクトにしたいですよね。
石油ストーブは積載の場所を大きくとってしまいますが、こちらは積載時の悩みも解決してくれますよ。
●暖房出力:5.8kw(最大)
●連続燃焼時間:10時間
●重量:約2.5Kg
・コンパクトなので持ち運びがラク
アラジンストーブ ブルーフレームヒーターBF3911(G)
80年という長い歴史のあるアラジンストーブですが、その中でも人気なのがこちらのブルーフレームヒーターです。
炎は燃焼効果が高いと青色の炎となるのですが、その揺らめく青い炎の輪っかが名前の由来となっています。
レトロな見た目と、綺麗な青い炎はサイト内でも上品さを醸し出しますので、我が家では家の中でも外でも使っています。
お子さまが寝た後、夜に大人だけでぼーっと眺めながらお酒を飲んでいるだけでも心が癒される石油ストーブです。
●暖房出力:2.68kw
●連続燃焼時間:15時間
●重量:約8.5Kg
・青く揺らめく炎を眺めながら、お酒を飲みながらゆったりとした至福の時間を過ごせる
TOYOTOMI 対流型石油ストーブ KS-GE67(G)
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暖房出力が一般的な石油ストーブの2~3台分。
先ほど紹介した武井バーナー以上ですので、他の石油ストーブと比にならないくらい暖かいと人気があります。
初めての冬キャンプデビューで寒い思いを自分もしたくないし、子供にもさせたくない!という方にはぴったりです。
暖房出力が高い分灯油の減りも早いので、こまめに残量チェックと多めに灯油を持っていくようにしましょう。
●暖房出力:6.66kw
●連続燃焼時間:10時間
●重量:約11Kg
・とにかく寒いのは勘弁してほしいという方におススメ
SnowPeak グローストーブ
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比較的小柄なこちらのストーブ。
TOYOTOMIのレインボーストーブのOEM製品です。
SnowPeakが出している商品なので細かい部分までファミリーに優しい作りになっています。
例えば、小型で積載しやすい点は荷物の多いファミリーには嬉しいですし、耐震自動消火装置が備えられていて安全性に配慮されていたり、レバーを回すだけで点火ができる簡単な仕組みが取り入れられています。
これなら、お子さまがいるご家庭にも安心して使えますし、初めて使う方でも簡単に暖が取れますね。
連続燃焼時間も20時間と長いので、こまめに給油する手間もありません。
家族で行くとお子さまに気を取られてしまうことや、忙しくて手が離せないことも多いですよね。
少ない手間で長く暖かさをキープしてくれるのは、屋外で使う上では大事なポイントです。
●暖房出力:2.54kw
●連続燃焼時間:20時間
●重量:約5.9Kg
・連続燃焼時間も20時間と長く、給油の手間も省けて子供の相手をずっとしていられる
テント内でストーブを使う時にあると便利な周辺ギア
ストーブと一緒に使うと、より暖かくなったり、怪我などのリスクを減らしてくれるギアもあるので、こちらも参考にしてくださいね。
ストーブファン
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ストーブの上において使用するファンです。
空気の流れを作ることで、より早く効率よくテント内を暖めることができ、燃料費の節約にもなるギアです。
また、ストーブファンは、ストーブとの接触部分から感じる熱を電力に変えて動いているため、電源などが不要なのも嬉しい点ですね。
一酸化炭素警報器
テント内で石油ストーブを使用する場合にはこちらを必ず使ってください。
こちらの警報器はテント内の一酸化炭素濃度を計測し、危険値になるとアラームで知らせてくれます。
一酸化炭素中毒の恐ろしさを知っている方は多くいるかと思いますが、事故は毎年起きています。
今年の夏も北海道のキャンプ場で一家が一酸化炭素中毒になってしまったニュースがありました。
「あと燃料が2時間くらいで終わるから、寒いしつけっぱなしで寝よう」といった、ちょっとした油断が危険です。
特にお子さまは症状を訴えることができない可能性もありますので、大切な家族のためにも設置してあげてくださいね。
ストーブガード
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石油ストーブの使用をためらう理由の1つとして、お子さまがうっかり触ってしまった時の怪我のリスクがあげられます。
ちょっと立ち上がる時や、ふざけてふらついた時に誤って手をついてしまうと大やけどを負ってしまいます。
そのようなリスクを防ぐためにも、ストーブガードの購入がおすすめです。
たくさんの種類がありますが、どれも安全性を考えた作りとなっていますので、購入予定のストーブに合わせて適切なサイズを買ってくださいね。
ヘキサテーブル
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対流型のストーブを買うのであれば、ヘキサテーブルと合わせて購入するのがおすすめです。
こちらは直接ストーブに触れない距離を保ちつつ、テーブルとしての役割も果たしているので、ストーブの周りで暖まりながらご飯を食べたり、談笑したりできます。
家族の顔を見ながらテーブルを囲えば、身も心も温かくなりますね。
ヘキサテーブルは一時期高価なものとなっていましたが、今ではお財布に優しい価格で購入できるものもありますよ。
テントの中にストーブはどこに置く?
テント内のストーブの位置も重要です。
また、初めてキャンプでストーブを置くとなると、レイアウトにも困ってしまうかと思いますが、ポイントを押さえれば大丈夫です。
テントとストーブは最低30cmは離す
テントとストーブは最低でも30㎝は離しましょう。
ストーブの上空や周りに手を当ててみて、少しでも熱さを感じるようなら必ず離してくださいね。
大切なテントが焦げてしまうのもそうですが、何よりも火災に発展してしまうことが一番怖いことです。
楽しい思い出を作るためにも、テントとの距離は確認しましょう。
テントの中心か?隅か?
テントの中心に置くことをおすすめします。
ひとつ前の項目でお話しした通り、テントとテーブルはリスク回避のためにも距離をとった方がいいので、テント内で一番天井が高い中心に置きましょう。
また、中心に置くと熱が全体に行き渡りますので、家族みんなが暖まれます。
やむを得ず隅に置く場合には、テントとの距離を確認してくださいね。
ストーブを置いた時のレイアウト
私はいつもストーブなどの火器系の置き場所を決めてから全体のレイアウトを考えています。
お子さまがいるご家庭では、親が目に付くような場所、お子さまがうっかり触ってしまわない場所に置くことを第一に考えてくださいね。
ストーブの置き場所が決まったら、周りには火や熱に強いテーブルなどを置きます。
ストーブでお湯を沸かしながら料理をするからと、うっかりクーラーボックスを近くに置いてしまったり、着替えなどが入ったカバンを置かないようにしましょう。
熱で溶けてしまったり、最悪の場合発火につながってしまします。
・子供が触らない事を第一に考え、子供の手が届かない様にストーブの一番近くには火や熱に強いテーブルなどを置く
テント内でストーブを焚く時は換気に注意
これまでいくつか注意点を踏まえお伝えしてきましたが、最後に一番重要な換気についてお伝えします。
ベンチレーションは開けておく
テント内で石油ストーブを使うことはリスクが多く、本来は推奨されていない使い方です。
特に怖い一酸化炭素中毒を防止するためにもテント内で石油ストーブを使う場合にはテントのベンチレーターは開けておきましょう。
寒いからと閉め切ってしまうと換気が全くできず、思わぬリスクを引き起こしてしまいます。
一酸化炭素警報器は持って行くべき
どんなに換気に気を付けていても、不十分な場合もあり得ます。
空気の循環は目に見えないので、実際に換気されているのかどうかは目では判断できません。
盛り上がっているとうっかりベンチレーターを開け忘れてしまうかもしれませんよね。
万一の場合を考えて、換気の徹底に加え一酸化炭素警報器を持っていきましょう。
・換気はこまめにすることに加えて、一酸化炭素警報器で見える化をする。
安全にテントの中でストーブを使い暖かい冬キャンプを
寒い時期のキャンプは色々な暖かさが身に沁みます。
温かいご飯はもちろん、焚火の燃え上がる熱やテント内の石油ストーブの優しい暖かさ。
寒いからこそいつものキャンプより身に沁みて、すべてに癒されてリラックスできますよ。
まだ冬キャンプができていない方は、ぜひその癒しの空間を堪能してください。
その時は、大事な人の安全を守る意味でも、無理のない使い方や換気などを必ず行ってくださいね。