・キャンプで焚き火が出来る風速/出来ない風速
・焚き火が出来ない風速の体感
・陣幕を使った焚き火の注意点
焚き火を安全にやるためには、風と上手く付き合う必要があるので、参考にしてみてね。
キャンプ場で風速3mを越えたら焚き火を止めた方が良い
風速3mは、普段の風より少し強いくらいの風です。
住んでいる場所が沿岸部だったり、風が吹き抜ける場所だったりすると、日常で感じる風は、風速3mを超える所もあるでしょう。
ちなみに2020年の東京の年平均風速は2.8mです。
ではキャンプの場合、何故風速3mを超えたくらいの風で、焚き火を止める必要があるのかを詳しく紹介していきます。
火のコントロールが大変
火は風が当たることで火力が増すので、風を完全に遮ることが出来ないキャンプでは、火を急に弱めたりすることが難しいです。
風が急に強まった場合、どんどん炎は大きくなり怖い思いをする前に、焚き火の火を意識的に小さくしていきましょう。
キャンプでは、近くにテント、タープ、木や葉っぱなど燃える物も沢山あり、万が一を考えると風速3mを超える風を感じたら焚き火を止めるのがベストです。
他のキャンパーさんに迷惑をかけてしまう
煙や灰は、風が強ければ風向きによっては隣のサイトに行ってしまいます。
場合によっては、火の粉が隣のサイトのタープに付いてしまい、タープに穴をあけてしまうことも。
風が強くなくても、基本はテントやタープと焚き火の位置を3m程離す事が大切です。
自分のサイトだけでなく、隣のサイトのテントやタープと焚き火する位置が近すぎないかのチェックも忘れずに行いましょう。
風速3mでも瞬間風速6mになることも
風速には、
- 「平均風速」と言われる10分間の平均風速
- 「瞬間風速」と言われる3秒間の平均風速
の2つがあります。
台風の時に天気予報で聞く「最大瞬間風速」は、瞬間風速の最大値です。
ちなみに、最大瞬間風速は、平均風速の1.5倍から2倍の風になるそうです。
ということは、平均風速3mでも、瞬間的に風速6mになる場合もあるのです。
キャンプ場は、山間部、海や川の近くも多く、大気が不安定なる場所も考えると、普段の生活よりも注意が必要ということが分かります。
・火のコントロールが難しい事
・他のキャンパーさんにも迷惑をかける可能性がある
・瞬間風速が6mを超える事もある
風速3mというのは体感だと洗濯物が飛ぶくらい
天気予報で聞く「風速」という言葉ですが、目検と体感では以下の通りです。
風速(m/s) | 目検の目安 | 体感 |
---|---|---|
0.0~1.5 | 草木は動かない タオルなどの洗濯物もほどんど動かない | 風をほとんど感じない |
1.5~3.0 | 草木は多少揺れる 洗濯物も少し揺れる | そよ風 |
3.0~5.0 | 草木は揺れ、小枝も絶えず揺れる 洗濯物も洗濯バサミで留めないと飛ぶ | 強めのそよ風 |
5.0~7.0 | 小枝が揺れ、葉っぱも落ちることもある 洗濯物がパタパタと音を立て揺れる | 風が少し強いと感じる |
7.0~ | 木が音を立てバサバサと揺れる。 自転車で前からの風で進みづらい程。 | 風が強く、気になる |
10.0~ | 傘をさすと裏返ってしまう程。 | 風が非常に強く、危険を感じる |
陣幕があれば風速3mを越えても焚き火は出来るが、周りへの注意は必要
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陣幕には、3つの役割があります。
- 風を防ぐ効果
- プライベート空間の確保
- サイトの境界線
焚き火をする上で注目したいのが、「風を防ぐ効果」です。
陣幕は、外からの風を防いでくれることで、火のコントロールが楽になり、火が風で煽られて火の粉を巻き上げてしまうことも防いでくれます。
そのため、陣幕があれば少し強めの風くらいなら焚き火は可能でしょう。
ただ、近くに他のキャンパーさんがいないか、煙や灰は風で流れていないかなど十分に注意が必要です。
満員のフリーサイトで、風を気にして多くのキャンパーさんが焚き火を諦めていたとします。
この場合、自分は陣幕を張って安全に焚き火が出来ても、マナー的には止める判断も必要です。
状況判断で、周りの人が不快に思わないように陣幕を使った焚き火が楽しめればOKだと思います。
・ただし他のキャンパーさんに迷惑がかかっていないか、など状況判断を必ず行う。
バーナーやガスコンロもキャンプ場で風が強いと危険
キャンプには欠かせないバーナーやガスコンロですが、想像以上に風の影響を大きく受けます。
ここでは、風が強い時の注意ポイントを紹介します。
火の近くに引火しやすい物がないか確認
タープ下など狭い場所で調理をすることも多くあり、自宅のキッチンと違い、意外とバーナーやガスコンロの近くに紙類を置いてしまうことも。
またキャンプでは、地面に近い場所で使用することもあるため、バーナーやガスコンロの火が芝生や落ち葉などに燃え移らないように注意しましょう。
ウィンドスクリーンを使用する場合、適切に使用出来ているか
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強風時は、ウィンドスクリーンなどで風防する方法もあります。
風防することで熱効率も上がり、スムーズに調理が進みますし、風で火が消えるなどのストレスも減り、おすすめです。
ただ、ウィンドスクリーンは火の周りを180度覆ってしまうのはNGです。
周りを全て囲むと、熱がこもりガス缶が爆発する恐れがあります。
※上記インスタは、シングルバーナーにウィンドスクリーンを使用していますが、ガスコンロにウィンドスクリーンを使用した場合でも、火の回りを全て囲むとガスボンベが高温になりすぎ危険なので、注意が必要です。
・風防対策でウィンドスクリーンを使用時は、バーナーやガスコンロを全て囲むのはNG。
風の強さは風速の数字だけでなく体感で見極めて、焚き火の判断を
キャンプ場で、焚き火台から落ちた火が芝生に燃え移り、周辺を焼く火事があったことがあります。
この時、風が強く吹いており、あっという間に辺りに燃え広がったそうです。
これは、キャンプをする人なら誰でも起こりうることです。
キャンプをする上で「風」は判断を見誤ると、大きな事故やトラブル、火災など大変な事態を招くことになります。
ここでは、特に「焚き火と風速」の関係を紹介しましたが、キャンプに行く時にはもう一度、火の取り扱いを確認したいものです。
・風速3m超えは、焚き火の止め時。
→火のコントロールが大変、周りに迷惑がかかる可能性がある、瞬間風速は倍の風速になることも
・風速計がなくても風速3mが、「普段より少し強めの風」と体感で覚えておく。
・風よけに「陣幕」の使用もおすすめ。ただ、陣幕を使用したからといって、マナーも考えず強風の中の焚き火は、NG行為。