キャンプケトル、憧れます!
でも、お湯なら鍋でも沸かせるし、焚き火でなくコンロでもいいのに焚き火用のケトルって必要なの?って奥さんに言われそうで…。
コーヒーだけでなく、カップスープなど家族でお湯を使う場合や、食器のつけ置き湯、冬場には湯たんぽのお湯など、お湯って結構使うんですよね。
焚き火でも使えるキャンプケトルなら、ガスを使わなくていいから調理とは別にたっぷり沸かせて、焚き火がついていれば冷めることもないし、本当に便利。
この機能性は奥さんを説得するのに十分な理由になりますよ。
でも色々なケトルがありそうだし、何を選べばいいか…難しそう。
そこで!
この記事ではこんなことをご紹介します。
- 焚き火で使えるキャンプケトルとは?
- 素材の特徴やお手入れの仕方、味のあるケトルに育てるには?
- 機能とデザインでおすすめの焚き火ケトル5選!
焚き火で使えるキャンプケトルの素材
ケトルの素材にはステンレス、チタン、銅、アルミ、ホーローなど様々な素材がありますが、今回はその中でも焚き火で使う場合に適した素材であるステンレス、チタン、銅、それぞれのキャンプケトルの特徴を紹介します。
ステンレス製キャンプケトルの特徴
熱に強く、錆びにくく、汚れも落ちやすい、手入れがしやすい材質です。
チタンや銅より安価なので、丈夫で長持ちなのに手が届きやすい価格になっています。
熱に強いため、焚き火の上に吊り下げても、焚き火に直に置いても、もちろんコンロでも使えます。
ただし、熱伝導率は低めです。
チタン製キャンプケトルの特徴
熱にも錆にも強くアルミより軽いなど、優れた材質ですが希少金属のため高価です。
なお、熱伝導率が低いのでお湯が沸くまでに時間がかかる欠点があります。
銅製キャンプケトルの特徴
熱に強く、錆びにくいうえに、熱伝導に優れているためお湯が早く沸きます。
また、銅は塩素を分解する作用がありお湯がまろやかになるため、喫茶店などでも使われています。
価格はステンレスより高価ですが、チタンよりは安価です。
柔らかい材質なので衝撃などで傷がつきやすく注意が必要ですが、使い込むほどに飴色になり経年変化を楽しめます。
素材別キャンプケトルのまとめ
下の表はあくまで一般的な素材別キャンプケトルの比較です。
商品によっては、例えばチタン製だけどアルミ製よりも安いといったケースもありますので、あくまで目安と捉えてください。
高 | 低 | ||
---|---|---|---|
熱伝導率 | 銅 | チタン | ステンレス |
価格 | チタン | 銅 | ステンレス |
耐食性(錆びにくさ) | ステンレス | 銅 | チタン |
耐熱性 | チタン | ステンレス | 銅 |
今回挙げている3種類の素材のケトルは全て焚き火で十分使えます。
例えば銅の耐熱性が低いからといって焚き火で使えないという事ではありませんので、そこは誤解がないようにしてください。
焚き火では使えないケトルの素材
持ち手などにプラスチックや樹脂が使われているケトルは熱に弱く焚き火では使えません。
また、アルミ製は火力の強い焚き火では耐久性が心配、ホーロー製は急な温度変化に弱く傷がつくと錆びてしまうので焚き火で使うのにはあまり向きません。
焚き火で使える味わい深いキャンプケトル
焚き火で使えて、使い込むほどに味のでるケトルとして、ステンレス製(縦長、広口)、銅製(縦長、円錐)の、5つのキャンプケトルをご紹介します。
ユニフレーム(UNIFLAME) キャンプケトル
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新潟県燕市のアウトドアメーカーのケトルです。
持ちやすい縦長タイプ、本体は鏡面仕上げ、底部分はヘアライン加工という切り替えがあり、少し丸みのあるフォルムです。
容量もたっぷりでソロからファミリーキャンプまで対応できます。
ハンドルがあって持ちやすいこと、注ぎ口に蓋があり灰などが入りにくいこと、上部の蓋にストッパーがあり横にしても蓋が落ちにくいなどの工夫がされていて、使い勝手は申し分ないと思います。
オールステンレスなので手入れがしやすく、あまり気にせず焚き火でガンガン使えます。
ちなみに同じステンレス製の縦長タイプでスノーピーク(snow peak) クラッシックケトルがあります。
こちらはさらにハンドルが大きいため持ちやすくなっており、容量も1.8Lと少し大きめです。デザインなども合わせて比較してみてもいいですね。
・手入れが簡単でたっぷりお湯が使えるので、大切な人とゆったりとした焚き火時間をくれるケトル
(重量)600g
(容量)1.6L
(素材)ステンレス鋼
イーグルプロダクツ(EAGLE Products) キャンプファイヤーケトル
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北欧ノルウェーのケトルで、容量は0.7L・1.5L・4.0L の3種類ですが、使いやすいのは1.5 Lだと思います。
広口タイプで、アウトドアならではの武骨さを感じさせるデザインです。
ステンレスの良さに加え、底面が広い上に銅メッキが施されているので、熱伝導率がとてもよくお湯がすぐに沸きます。
また、広口タイプは、洗いやすく手入れがしやすい利点があります。
上部の蓋にロック機能があること、上部のツルが2本あり吊るしやすいこと、重心が低いため焚き火に直に置いても安定感抜群など機能性十分です。
・焚き火とともに個性的な北欧デザインのケトルを眺めていると、非日常時間へすんなりと入っていけます。
(重量)249g
(容量)1.5L
(素材)ステンレス(底部:銅メッキ)
GSI(ジーエスアイ)グレイシャーステンレスケトル
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アメリカのアウトドア用調理器具メーカーのケトル。
広口タイプで、少し丸みを帯びたシンプルな無駄のないデザインです。
容量は1リットルとやや少なめですがその分携帯しやすく、さりげなく目を引き、且つ機能性も備えた焚き火ケトルと言えるのではないでしょうか。
・目立つわけではないけど丸みを帯びたさりげなく印象的なデザインは、自然体で過ごす焚き火時間にぴったりです。
(重量)290g
(容量)1L
(素材)18/8ステンレス
ファイヤーサイド(FIRE SIDE)グランマーコッパーケトル
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薪ストーブを扱うメーカーのケトルです。
新潟県長岡市、燕市の職人がヘラ絞りという技法を使い、メーカー代表が祖母から受け継いだ19世紀のデザインのケトルを復刻させました。
銅は熱伝導率がいいため早くお湯が沸き、使い込むほどに飴色に味わい深く変色していきます。
上部の蓋に落ち止め加工がしてあること、注ぎ口の角度により水切れが良いこと、上部と背面にハンドルが付いているため両手で注ぎやすいなど、細かな工夫が施されています。
また、空焚きしてしまった場合などのトラブル時にメーカーの預かり修理があり、アフターサービスも充実しています。
・焚き火に照らされたクラシカルで物語のあるケトルを見つめていると、時間を忘れる豊かさをくれます
(重量)1100g
(容量)3.2L(注ぎ口下まで)
(素材)銅 (内部:錫メッキ)、真鍮、木(ブナ)
キャンプオンパレード( CAMP on PARADE )ユニコーンケトル
海外のビンテージキャンプ道具やオーダータープなどを取り扱い、自分だけのキャンプスタイルを提案するショップオリジナルのケトルです。
新潟県長岡市の職人のヘラ絞りという技法で作られています。
ヨーロッパのアンティークのようなデザインで、伝説の生き物ユニコーンを彷彿とさせますが、ユニコーン(一角獣)の角には、水を清める力があるそうです。
上記のグランマーコッパーケトルと同じく、銅は熱伝導率がいいため早くお湯が沸き、使い込むほどに飴色に味わい深く変色していきます。
また、修復にも対応しておりアフターサービスも安心です。
・ユニコーンがいる焚き火は、その個性的なデザインと相まって、あなたや大切な人にとって、より思い出深いものになるでしょう
(重量)1085g
(容量)2L
(素材)銅 (内部:錫メッキ)、真鍮
味のあるケトルへの育て方
紹介したステンレス製、銅製ともに、経年変化を楽しむことができます。
味のあるケトルの育て方は、
- 煤をすべて落としきらずに(落とそうと思ってもなかなか落ちない)黒くなっていく風合いを楽しむ
- 煤汚れはなるべく落として磨きながら、熱による金属の経年変化(色や風合い)を楽しむ
①②どちらの育て方もできます。
焚き火で黒くなったケトルのお手入れ方法
ステンレス製ケトルの煤汚れ落としは「セスキ炭酸ソーダ」と「メラミンスポンジ」を使います。
鍋の中に重曹を溶かしたお湯を沸かしてケトルを入れると煤は取れていきます。
仕上げにメラミンスポンジで磨いてあげればかなりきれいになります。
銅製ケトルの煤汚れ落としは「酢」と「柔らかい布」を使います。
酢を含ませた柔らかい布で擦るときれいになります。
直火が当たった部分が薄黒く変色するのは酸化被膜によるもので、これが飴色へと変化していきますので、元通りの色に戻そうと擦り過ぎないようにしてください。
焦げを落とすには、同量の「酢」と「塩」を混ぜて柔らかいスポンジでこする方法もありますが、「酢」も「塩」も銅を痛めるので、しっかりと洗い流してください。
また、光沢を出したい場合は専用クリーナーや粒子の細かいクリームクレンザーと柔らかいスポンジなどを使い一定方向に磨きます。
銅は柔らかいので金属製の固いものなどで強くこするのはやめましょう。
動画は、キャンプの焚き火で着いた煤汚れではありませんが、原理は同じです。
どちらの素材も、最後は食器用洗剤で洗ってすすぎ、しっかりと乾かすことがポイントです。
乾かす際は水分を布などでふき取り、変形や破損につながる空焚きはやめましょう。
キャンプケトルは焚き火の相棒!長く使って自分だけのケトルに育てよう。
キャンプでの焚き火は非日常への入り口。
そんな焚き火時間を自分らしく過ごすために、機能性十分なステンレス製と銅製のキャンプケトルをご紹介しました。
気に入ったデザインのものを長く使い、自分だけのキャンプケトルを育ててみてください。