馬の骨の語源は三国志の曹操の言葉が発展した「一に鶏肋、二に馬骨」

「馬の骨」の語源は三国志に登場する曹操が戦場で言ったとされる言葉が発展した「一に鶏肋、二に馬骨」です。

中国では、鶏肋も馬骨もともに、役に立たない不要なものとされていました。

また「骨」には人柄と言う意味もあり、「馬の骨」は「どこの誰でどんな人物か分からない」と言う意味をもつようになりました。

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馬の骨の語源は「一に鶏肋、二に馬骨」

馬の骨は、「一に鶏肋、二に馬骨」という中国で使われていた言葉が語源となっています。

「一に鶏肋、二に馬骨」は役に立たないものの代表例を表す言葉で、「鶏肋(けいろく)」は小さすぎて役に立たず、馬骨は大きすぎて邪魔なうえに役に立たないという意味合いがありました。

「一に鶏肋、二に馬骨」の中から、誰にも求められず、役に立たない不要なものと言う意味で「馬の骨」が使われるようになりました。

また、「骨」には人柄と言う意味も含まれているため、「どこの誰でどんな人物か分からない」と言う意味も持つようになり、現代ではこちらが主流の使われ方になります。

 

「一に鶏肋、二に馬骨」の由来

「一に鶏肋、二に馬骨」の由来は、三国志にの曹操の言葉が由来とされています。

三国志の魏書には、持久戦に入っていた劉備軍と曹操軍の戦いの中で、曹操が食事中に無意識に発した「鶏肋」という言葉が一人歩きし、側近たちは勝手に軍の撤退をしてしまったと記されています。

軍を撤退させた側近たちは、その後、「鶏肋」は捨てるのは惜しく思うが、食べてもお腹が満たされることはないため、この戦いに勝利しても無意味と言う意味で解釈したと述べています。

曹操が「鶏肋」と発した本意は分かりませんが、この出来事が由来となって、役に立たないものを表す「一に鶏肋、二に馬骨」が生まれたのではと言われています。

「馬骨」が二番目に入っている由来は定かな理由は分かりませんが、中国では馬が生活に欠かせないもので、死んだ馬の骨は使い道もないのに処分が大変なことが理由ではないかと言われています。

 

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鶏肋が残らず馬骨が残った理由

「馬の骨」という言葉が使われ始めた江戸時代には、馬が身近な動物だったため、「馬骨」のみが残ったのではないかとされています。

当時は、「馬の骨」と同義の言葉として「牛の骨」という言葉が使われていました。

馬も牛も生活のそばにいる身近な動物であったため、「馬の骨」や「牛の骨」という言葉が使われていったのではないかと考えられます。

また、中国ではすでに一般的であった鶏を食べる行為は、江戸時代の日本ではまだ一般的ではありませんでした。

当時は野鳥を食べる習慣の方が根付いていたため、「鶏肋」という言葉は親しまれなかったのかもしれませんね。

 

馬が入っている言葉の由来

馬の骨以外にも、馬が入っている言葉はたくさんあります。

下馬評の由来

下馬評の由来は江戸時代のある習慣にあるとされています。

下馬評には、第三者がある人物について述べる噂話や評判と言う意味があります。

主な移動手段は馬であった当時、下馬先という今でいう駐車場のような場所で、権力者である主人を待つ間に付き人らが主人の噂話をして待つ習慣がありました。

下馬先でのこの習慣が由来となって、「下馬評」という言葉が生まれたとされています。

 

馬が合うの由来

馬が合うは、騎手と馬の性格がよく合うことが由来とされています。

馬が合うとは、気が合うことや性格が合うことを指しますが、由来は馬と乗り手の相性の良さを表しています。

馬との性格が合うと、乗り手にとっては乗り心地がよく、快適に乗り回すことができます。

一方的に従属させやすいという意味合いはなく、馬の人格も尊重された言葉が由来となり、現代では人間同士の性格の相性の良さを表すようになりました。

 

やじ馬の由来

やじ馬の由来は、人になつかず騒いでばかりの年老いた暴れ馬が由来となっています。

やじ馬を「弥次馬」と漢字で書くと、年老いた馬と言う意味があります。

年老いた馬は人間の言う事を聞いてくれず、暴れてばかりいるため、事故現場や自分とは無関係の噂話などを騒ぎ立てて非難する人々のことを表すようになりました。

 

馬の骨は英語で‘person of doubtful origin’

馬の骨を英語で表すの‘person of doubtful origin’となり、馬という単語は使わないようです。

しかし、英語圏でも馬を使ったことわざや言葉が多くあります。

 

・Every horse thinks its own pack heaviest.(どの馬も自分の荷物が一番重い)

誰もが自分が抱えている問題が一番難しいと感じ、自分の仕事が一番大変だと感じるものだという意味。

 

・Only fools and horses work.(あくせく働くのは馬と愚か者だけ)

もっと楽をしてお金を得る方法があるはずなのに、効率の悪い働き方で一生懸命になっているのは愚かだという意味。

 

・Don’t put the cart before the horse.(馬の前に荷車をつけるな)

物事の順序を無視してはいけないという意味、逆の順序で行っていることや、本末転倒な様を表す。

 

このように馬を使った言葉が多くあることから、世界的にみても、馬は人間にとって身近な存在だったことがよくわかりますね。

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