灯油をこぼした時はどのように対処するのがいい?まずやるべきことは?
灯油をこぼしてしまったらすごく焦りますよね。
危険そうだし、臭いも気になります。
はじめに、まず最初にやることをご紹介します。
これだけは覚えておいて、冷静に対応しましょう。
まずやること!「こぼした灯油をできるだけ早く吸い取る」
とにかく最初にするのは、こぼした灯油を一刻も早く吸い取ることです。
どのように吸い取るかはこぼしてしまった場所別に詳しく後述します。
拭くと言うより、「吸い取る」と覚えておいてください。
水をかけるのは逆効果?
灯油をこぼしたとき、うっかりやってしまいそうなのが、水で流すことです。
でもこぼした灯油に水をかけるのは絶対にやめてください。
水をかけると灯油をこぼした範囲が広がってしまいます。
また、かけても臭いはとれません。
更に近くに側溝があった場合、そこに水をかけた灯油が流れ込むと火災や水質汚染の原因になってしまいます。
車に灯油をこぼしてしまった!そんな時の対応法とは?
灯油を運ぶのに車を使う人は多いですよね。
運んでいる最中に車にこぼしてしまうこともあると思います。
車内は狭いので特に臭いも気になります。
車に灯油をこぼしてしまった時の対処法をご紹介します。
トランクにこぼした時
灯油をこぼしたときはまず吸い取るとご紹介しましたが、トランク部分には吸水性のマットなどが敷かれていることが多く、吸い取るのにコツがいります。
トランクに灯油をこぼしてしまった時は、新聞紙やタオルで吸い取りましょう。
更に重石になるようなものを置くとしっかりと吸い取れます。
内装の洗浄法
しっかりとこぼした灯油を吸い取ったら、取り外しできるマットなどは外して洗うことをお勧めします。
灯油はアルコールに溶けるので、アルコールを含む除菌剤などで洗うのが効果的です。
キッチン用の除菌剤の他、ガラスクリーナーなどにもアルコールが含まれています。
シートにこぼした時
続いて灯油を車のシートにこぼしてしまった時の対処法です。
同じくできるだけ早く灯油を吸い取ったら、アルコール濃度の高いエタノールや、アルコールが入った除菌剤をシートにスプレーします。
灯油はアルコールと中和しますので、スプレーすれば一緒に蒸発させることができます。
スプレーした後は乾拭きし、その後更に水拭きをして天日干しをします。
作業をする際は車内の換気に十分注意してください。
シートを取り外して洗浄!?
どうしても気になるのなら、実は車のシートを個人で取り外して洗浄することも不可能ではありません。
ただし素人がやるには難しく危険と言う意見もありますので、どうしても外して洗いたい際は自己責任でやるしかありません。
家の中で灯油をこぼした時の対処法
続いて家の中で灯油をこぼしてしまった時の対処法をご紹介します。
車ももちろんですが、家だと特に火災も気になりますよね。
しっかりと対処して安全を確保しましょう。
絨毯、カーペットにこぼしてしまった時
絨毯、カーペットに灯油をこぼしてしまった際は、車同様、まずは新聞紙やタオルに重石をして灯油を吸い取ります。
新聞紙やタオルを取り換えながら、2~3回するのがお勧めです。
注意してほしいのはあくまで「吸い取る」だけで、決してこすったりしないこと。
力まかせに擦ると、素材を傷めてしまったり、さらに奥にまで灯油が染み込んでしまいます。
取り外しのできる絨毯、カーペットなどの場合
取り外しできる絨毯やカーペットは灯油を吸い取った後水洗いします。
そして灯油がかかってしまった場所を中心に、アルコールを大量にスプレーしてください。
アルコールをなじませたら、再び水洗いします。
お湯が出るならお湯の方がベターです。
洗ったら天日干しして乾かせば臭いもなくなっています。
洗えるものは洗濯して陰干しする
灯油をこぼしてしまったものが洗濯機で洗える大きさなら、洗濯機の弱流水で洗い、最後に陰干しをすればOKです。
こちらもこれで臭いはなくなります。
取り外しができない絨毯、カーペットの場合
困るのは取り外しができない絨毯やカーペットに灯油をこぼしてしまった時ですよね。
取り外せない場合はアルコールをスプレーしたあと、窓を開けて部屋の風通しをよくして放置してください。
灯油がアルコールと一緒に蒸発して灯油の臭いも消えます。
ただし蒸発するのに時間がかかるため、臭いが消えるのに少し時間がかかります。
どうしても気になる場合はドライヤー等で風を送る方法もあります。
中性洗剤を水で薄めた物をタオルにつけて軽く叩く
アルコールをスプレーする他に、カーペットの灯油をこぼしてしまった部分に、4中性洗剤を水で薄めたものをタオルに付けて叩くという方法もあります。
その後はお湯につけて固く絞ったタオルでもう一度軽く拭き取り、そのまま乾かします。
しかし消臭と言う意味ではアルコールに適いません。
アルコールは除菌剤やガラスクリーナーにも含まれますので、アルコールを使用する方法をお勧めします。
フローリングの上に灯油をこぼしてしまった時
フローリングにこぼしてしまった際も、まずは新聞紙やタオルで吸い取ります。
その後小麦粉や重曹を撒いて更に吸い取らせ、吸い取った後は箒で掃きます。
更に食器用洗剤などの中性洗剤を水で薄めて雑巾で拭き、最後に乾いた布で拭いてください。
畳に灯油がついた場合
畳に灯油をこぼしてしまった場合も、新聞紙やタオルで吸い取った後、小麦粉や重曹などを撒きます。
意外ですがベビーパウダーも使えます。
しっかり吸い取ったら掃除機で吸い、水拭きしたあと乾拭きをしてください。
臭いが気になる場合は水拭きと乾拭きを繰り返してください。
最初から濡れた雑巾で拭くと、灯油がどんどん畳の目に入って取れなくなってしまうので注意が必要です。
玄関等のタイルのある場所にこぼしてしまった時
タイルに灯油をこぼしてしまった場合はそれほど大変ではありません。
まずは他の場所にこぼしてしまった時と同じように新聞紙やタオルで吸い取ります。
こぼした灯油が少量であれば、マニキュアの除光液などで拭いてしまった方が早いです。
それぞれ処理をした後はできるだけ換気をしよう
どこにこぼしてしまった場合でも、処理をした後は必ず換気をしてください。
灯油をこぼすのは寒い季節が多いと思いますが、少し我慢して窓を開けておきましょう。
灯油の臭いはかなりきつく、臭いがこもると体調を崩してしまう可能性があります。
服や靴に灯油をこぼした時の対処法
続いてこぼした灯油が服や靴などに付着してしまった場合です。
お気に入りの服だと落ち込みますよね。
衣服に灯油をこぼしてしまった時
衣類にこぼしてしまった場合、慌てて洗濯をしてもとれません。
灯油は油なので水には馴染まないからです。
服は洗わず、風通しのよいところで干すだけでOK。
灯油は蒸発しやすいので、干すだけで気化して臭いもほとんど場合消えてしまいます。
乾かした後に染みができてしまっていたら、中性洗剤で下洗いした後単独で洗濯をします。
乾いていれば水洗いしても大丈夫です。
靴に灯油をこぼしてしまった時
靴に灯油をこぼしてしまった場合も洋服と同じです。
まずは吸い取って風通しのいい場所で乾かしましょう。
スニーカー等なら日に当ててもいいですが、革靴やスエードは陰干しするようにしましょう。
染みになってしまったら、スニーカー等は中性洗剤で洗うと良いですが、革靴の場合は専門業者にお願いした方が安心です。
手など肌に灯油がついた時の匂い消しの方法
灯油をこぼすと手等についてしまうこともありますよね。
続いて肌についてしまった臭いの消し方をご紹介します。
灯油のにおいは普通に洗ってもなかなか取れない
手に灯油をこぼしてしまった時、油のヌメヌメは洗えば取れますが、この臭いが中々取れません。
灯油の分子はとても細かいため、指のシワや指紋の溝の奥深くに入り込み、普通に洗うだけでは落としきれないのです。
臭いを取るためにはいくつか方法があります。
食器用洗剤などの中性洗剤やサラダ油で洗うといいのです。
マーガリンを使うという方法もあります。
臭いが取れない際は是非試してみて下さい。
身体についた灯油の匂いを消す方法
それでもどうしても取れない場合は、みかんの皮、もしくはお茶殻を揉み込むという方法があります。
みかんは灯油の季節によく食べますし、是非覚えておいてください。
屋外で灯油をこぼした時の対処法
車内、屋内で灯油をこぼしてしまった場合を紹介しましたが、続いて屋外でこぼしてしまった時の対処法をご紹介します。
土のあるところでこぼしてしまった時
では初めに、屋外でも土のあるところでこぼしてしまった場合はどうすればいいでしょうか?
まず引火の可能性も気になりますが、灯油は40℃以上でなければ引火しないので、灯油を使うことが多い冬に引火する恐れはまずないと考えていいでしょう。
ふき取れる分はふき取り、こぼした部分に土をかぶせる
土のあるところでこぼしてしまったら、まず拭きとれるところは拭きとって、こぼした部分に土をかぶせます。
土をかぶせておくと臭いが外に漏れるのも防ぐので、臭い対策にもなります
ベランダ等、土のないところにこぼしてしまった時の灯油の処理
続いてベランダなど、土のないところでこぼしてしまった場合の処理です。
まずはなるべく早く灯油を吸い取ります。
そのあと畳同様、小麦粉などをこぼしてしまったところに撒き、灯油を吸い取らせます。
その後灯油がなじんだ小麦粉等を箒で集めればOK。
臭いもなくなります。
灯油をふき取ったあとの布や紙の処理の仕方
ここまで何度も、灯油をこぼしたときはまず布や紙で吸い取るとご紹介しましたが、ではその紙や布はどう処理すればいいのでしょうか?
そのまま捨てていいのか不安になりますよね。
そのまま燃えるごみとして出せる
実は灯油を吸い取った布や紙はそのまま燃えるごみとして出していいんです。
引火の心配はほぼありませんが、心配ならば生ゴミを包むのがお勧めです。
生ゴミは水分を含むため、布や紙がそれを吸って燃えにくくなります。
こぼした灯油の拭き残しには注意!こぼした灯油が気化して火事になる事も。
灯油は40℃以上でなければ引火しないので、灯油を使うことが多い冬に引火する恐れはまずありません。
仮に40℃を超える猛暑日であったとしても、自然発火することはないと考えていいでしょう。
しかしそこに火があれば話は別です。
ライターや石油ストーブが引火し、火事になってしまった事例は多々ありますので、拭き残しには十分に注意しましょう。