アルバムの語源は白い石板を意味するalbum(アルブム)

アルバムの語源は、古代ローマの執政官の名前や議事録を記載する白い石板が語源です。

その白い石板をさらに遡ると「石膏でできた掲示板」に由来し、そこから、現代の写真を収める冊子状のものをアルバムと呼ぶように転じていきます。

ちなみに音楽のアルバムも写真を収めている冊子のアルバムというのが関連しています。

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アルバムの由来は白い石板

アルバムは、ラテン語で「白い」を意味する「alb」から派生した「album (アルブム) 」 が由来になっています。

「album」は「白色や白いもの」を意味することから「石膏でできた掲示板」を指すようになり、古代ローマの執政官の名前や議事録を記載する白い石板がアルバムの起源とも言われています。

 

写真などのアルバムの台紙がなぜ白い色であるかは、「album:白色や白いもの」が由来しているわけです。

次の項では「掲示板」がなぜ「冊子」に転じた理由を紹介していきます。

 

アルバムの語源は「白いもの」を意味する「album (アルブム)」が由来とされ、当初は白い掲示板を指していた。

 

掲示板に使われていたアルバムが冊子の意味にも使われるようになった理由

「掲示板」から冊子の意味になった理由は、「大切なものを残しておくもの」として冊子状のアルバムが誕生したからです。

 

「album (アルブム)」は白い掲示板で、名前など文字を残しておくメモの役割を果たしていましたが、いつしか文字だけではなく物体を掲示板に貼るようになっていきました。

そこから楽譜、切手、名簿そして写真など残しておきたい重要なものを挟んでおくものとして「冊子のアルバム」が誕生したというわけです。

 

「冊子のアルバム」が登場した当初は、写真以外のものを挟むのが主流でしたが、紙焼き写真が普及するようになり、「アルバム」が写真用で普及することとなりました。

 

アルバムが冊子の意味に転じた理由は「大切なものを残しておきたい」としてメモの役割から。
その後、切手や名簿など物を挟める役割として冊子が誕生したから。

 

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音楽で「アルバム」という単語が使われる理由

複数のレコード盤が冊子のように作られた「レコード版のアルバム」が由来となっています。

 

レコード盤(SP盤)は現在のCDとは違って、1枚の盤では最大収録時間3分から5分だった為、複数の曲や長時間の曲をまとめる「全集」を作るためには複数のレコード盤が必要でした。

そこでレコード盤の紙袋を束ねて、本のように開く「アルバム」のような冊子が作られたことで、音楽業界にアーティスト版の「アルバム」が誕生しました。

収録されているレコード盤の紙袋に、中央に穴が開けられてレーベルを直接見られるよう工夫が施され、アルバムを思わせる仕様でした。

 

また由来の一つとして、歌手や演奏者等の写真を沢山載せたというのもあり、現在のCDアルバムに写真冊子が添付されている名残です。

 

やがて、長時間の収録が可能になったLP盤やCDが誕生し、1枚の盤で長時間の曲や複数の曲が再生できるレコードやCDを「アルバム」と呼ぶようになりました。

 

音楽で「アルバム」が使われた理由は、レコード盤の事情で複数のレコード盤が必要になり、複数のレコード盤の紙袋を束ねた「アルバム」のような冊子状が誕生したことから。

 

スイスの山「アルプス」も「アルバム」と同源。

有名なスイスの山脈「アルプス」も「雪に覆われた白い山」という意味で語源は「アルバム」と同じです。

 

アルプスは、山に氷雪が覆われたことで白い山脈と表現されていますが、何らかの事情で白くなった現象を「アルビノ」といい、「アルビノ」は「albino」と表記され、「alb:白」が語幹です。

この 「alb-」 の発音が他の音に変化することして 「alp-」 となることもあり、「アルプス山脈」の「alps」は「alb」の変化した言葉となります。

したがって「アルプス山脈」は 「氷雪によって白くなった山脈=白い山脈」と意味になります。

 

ちなみに日本のアルプスは、飛驒山脈(北アルプス)、木曽山脈(中央アルプス)、赤石山脈(南アルプス)の富山県・岐阜県・長野県・新潟県の4県にまたぐ3つの山脈で、いずれも雪で覆われている山で有名ですね。

 

「アルプス」の語源は「alb:白」で、発音が転じて「alps」になったことから、アルバムと同源。
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