味噌をつけるの語源は火傷につけた味噌と器についた味噌の2つがある

味噌をつけるという言葉の味噌の語源には、傷口につける味噌と器についた味噌の2つの説があります。

どちらも失敗のシチューエーションではあるものの、語源となっているシチュエーションはまるで違います。

それぞれの語源が、なぜ「味噌をつける」という言葉になったのかを紹介します。

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「味噌をつける」の語源は火傷の薬説と付着した味噌説の二つがある

火傷の特効薬から来たとされる説

昔は、火傷を負った時に患部に味噌を塗るとヒンヤリとして傷が治まると言われていました。

火傷は何かの失敗・過ち・間違った時に起きてしまうと捉えられ、そこから火傷は一般的な失敗に言い換えられ、失敗して面目を失う意味として「味噌をつける」という言葉が生まれました。

 

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器についた味噌から来たとされる説

この説は非常にシンプルで、器に味噌がついて汚してしまうのが由来で、不手際で味噌がついてしまうことから、「不手際=味噌」に繋がり、失敗してしまうという解釈で「味噌をつける」という説もあります。

 

語源が、どちらが有力説かどちらが正解なのかは不明とされていますが、ただ昔の人は味噌を薬代わりにしたことや、味噌を一般家庭でも作っていた風景から察すれば、どちらの説も自然で理に適っていますね。

火傷したときに応急処置として味噌をつけることからできた説
不手際で味噌が器に付着し、汚れてしまった時の見苦しさからできた説
・どちらが正しい説かは立証されていない

 

昔の人が「味噌が火傷や怪我に効く」と考えた理由

戦国時代から言い伝わる民間療法

戦国時代では、味噌が怪我の治療薬代わりとして使用されていたことから、その言い伝えだと考えられます。

まず庶民でも味噌が口にできたのは戦国時代以降とされ、戦国時代では味噌は大いに栄養を含むことから、武士たちは兵糧として味噌と米を常備していました。

また戦の場で、切り傷や擦り傷などの怪我で、化膿を防ぐためにも傷口に味噌を塗っておくという知恵が、戦国武将や武士の間で生み出されました。

 

それ以降、味噌を傷口に塗るという処置が、後に庶民にまで広まったとされるのは、その効果があったという証拠で、時代を超えても伝統として受け継がれていったと考えられます。

しかしこれは医学的根拠がない民間療法であるため、現代では患部に味噌を塗ると、かえって悪化と警告されているので、この行為はご法度とされています。

・昔の人が「味噌が火傷や怪我に効く」と考えた理由は、戦国時代に起きた戦での怪我で化膿を防ぐために、味噌が使用されたという伝統が受け継がれたため。

 

他にもこんな民間療法も存在する

風邪を引いたら、ネギを首に巻く

こちらは有名な民間療法で、おばあちゃんの知恵と言っても過言ではないでしょうか。

首に巻いたときに、ネギの強い匂いの成分が鼻から体内に入って喉や鼻詰まりの痛みの緩和をしてくれるようです。

さらにネギを加熱してタオルに包んで首に巻くと、首の血管を温め、全身を温めてくれる効果があると言われています。

参考文献:https://iko-yo.net/articles/880

 

熱冷ましとして、おでこに梅干を置く

こちらは国民的アニメでお馴染みの「ちびまる子ちゃん」単行本5巻より記載されていたものです。

まるちゃんが珍しく熱を出し、学校を休むことになりましたが、おばあちゃんが心配し、まるちゃんのおでこに梅干を3つ置くという処置をしました。

まるちゃんは嫌がっていましたが、実際おでこに梅干しを置いて安静にしたところ、梅干の効果があったのか数時間後には平熱となりました。(寝返りが打てなくて眠れそうにない気もしますが)

もちろんこれらにも医学的根拠はありませんが、民間療法で効果があるのは、まさに先人の知恵による賜物ですね。

・味噌の他にもネギや梅干しなど食材を使ったあらゆる民間療法が存在し、いずれも先人たちの知恵によるものだが、気持ちのいいものでもない。

 

味噌がつくことわざ、慣用句

手前味噌を並べる

意味

自分が優れていると思いこみ、自慢したり、自画自賛したりすること。

由来

昔は家庭で味噌を作るのが一般的で、近所の間で作った味噌を見せ合い、味の良さ、出来の良さなど、自前の味噌を互いにアピールし合うことから。

 

味噌汁で顔を洗う

意味

はっきりしない、曖昧な物事に対して、白黒をつけること。

由来

水で顔を洗っても目が覚めないときに、味噌汁で顔を洗えばさすがに目が覚めて、シャキッとすることから。

 

味噌の味噌臭きは上味噌にあらず

意味

専門家が学識をひけらかしたり、露骨な態度で振舞ったりするのは、真の専門家ではないことをいう。

由来

不出来な味噌は料理に使うと味噌臭く不味いが、上等の味噌ではそんなことがないことから。

 

他にも、「味噌の医者殺し」「女房と味噌は古いほど良い」「着物を質に入れてもみそを煮ろ」などがあり、味噌の効能や価値を象徴することわざが多いです。

いかにも味噌が人々に大事に扱われてきたのと健康食品や栄養があるものとして認識されてきたのが理解できますね。

 

大阪では「さ・し・す・せ・そ」の「そ」は味噌ではない?

大阪では、味噌が馴染んでいないせいか5大調味料の「そ」を味噌ではなく、ソースだと思っている人もいるようです。

これは単純な話、大阪は焼きそばやたこ焼き、お好み焼きが名物の粉物文化で、ソースが活躍するからです。

大阪ではソース2度付け禁止でも有名な地域であることから、「そ」といえば、味噌よりソースの方が自然なのかもしれません。

もちろんこれは常識から外れていますが、友達や家族の間で雑談や食卓の会話に、これをネタにしてみるのもいいのではないでしょうか?

・大阪では味噌よりソース文化が根付いているため「さ・し・す・せ・そ」の「そ」はソースであると思っている人が割といる。
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