1989年以降、フュアーハンド社から発売されているランタンは「ベイビースペシャル276」1モデルです。
言い換えると、ビンテージ品を除いた今売られているフュアーハンドランタンと言われるものは、ベイビースペシャル276モデルという事。
そこでここでは、フュアーハンドランタン(ベイビースペシャル276)に注目し、本物か偽物かを見分けるポイントを紹介していきます。
・本物と偽物のフュアーハンドランタンの違いと6つの見分け方
・本物のフュアーハンドランタンだけが持つ魅力
フュアーハンドランタンの偽物を見分ける6つの方法
一目見て「偽物」と分かればよいですが、ネット通販などで売られているフュアーハンドランタンの類似品は、精巧に作られているものもあります。
ここでは、「本物」or「偽物」の違いと、「偽物を使用した時の違和感」を紹介します。
原産国
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【本物】
ドイツ
「MADE IN Germany」の刻印があります。
【偽物】
中国
「MADE IN China」の刻印やシールが貼られています。
特に刻印やシールなどの表記のない偽物もあります。
ホヤの精巧さ
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【本物】
「FEUER HAND」、ドイツの老舗ガラスメーカー名(SCHOTT)の刻印があります。
また、ガラス自体の歪み、くすみもなく透明度がある質の高いガラスです。
【偽物】
刻印などはなく、ガラス自体も厚さが均等ではありません。
また、質の低いガラスを使用しているため、配送されてきた時点でホヤガラスが割れている場合も。
【偽物を使用した時の違和感】
フュアーハンドランタンの特徴で、「ランタンの中でゆれるきれいな灯」が挙げられます。
これはフュアーハンドランタンのガラスホヤに、質の高いガラスが使われているからこその特徴です。
質の低い偽物ガラスの場合、よく見ると炎が歪んで見えるでしょう。
タンクのサイズ
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※インスタ画像は、「キャプテンスタッグ オイルランタン小(左) タンク容量120ml。」と、「フュアーハンドランタン(右)」
【本物】
タンク容量は、340ml。
【偽物】
タンク容量は、200ml程など本物よりは、タンクサイズが小さい事が多いです。
タンク容量で判断するのは分かりづらい場合、タンク裏に「Made in China」のシールが貼られている事もあるので要チェックです。
・気になる場合は、タンク裏側もチェックし、怪しいロゴなどないか確認すべき。
パッキン
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【本物】
フュアーハンドランタンの給油口の蓋のパッキンは、意外にも紙製です。
長く使うと紙がオイルを吸って、隙間ができるので、紙パッキンをゴムパッキンに自分で付け替える人も多いようです。
自分でゴムパッキンに付け替える時は、ホームセンターでユニオン継手用(外径28ミリ、内径23ミリ、厚さ2ミリ)を購入するのがおすすめ。
【偽物】
ゴムパッキンが付いていることや、パッキンが付いていないものもあります。
【偽物を使用した時の違和感】
本物のフュアーハンドランタンは給油口の蓋が紙製なので、オイルを入れ過ぎて傾けたりすると、給油口からオイルが漏れる事があります。
しっかりとしたゴムパッキンが付いている時は、偽物を疑いましょう。
また底部分からオイルが漏れだしてしまうなどのランタン自体の不具合は、偽物の可能性が高いです。
バーナー部分の形状
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【本物】
バーナーにかぶせてあるドーム型の金属が、ガラスサポート部分に付いています。
ホヤを傾けた時に一緒に外れるため、メンテナンスしやすいという利点があります。
【偽物】
バーナー部分にドーム型金属が一体となった形状で、ホヤを傾けてもドーム型金属は、外れません。
バーナーを取り外した時に、取れる仕組みです。
【偽物を使用した時の違和感】
バーナー部分は、芯の付け替えなどで取り外しする事が多い場所です。
本物はバーナー部分を本体から取り外した時にパーツがバラバラになりませんが、偽物はバーナー部分を本体から取り外すと、パーツがバラバラになります。
細かい部分が外れると、元に戻す手間がかかりメンテナンスしづらいように感じます。
火力調節ハンドルの違い
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※インスタ画像は、「激安ランタン(左)」と、「フュアーハンドランタン(右)」。
【本物】
ハンドルは直線ピンで、先は円状に丸められています。
【偽物】
ハンドル先の円状部分は、直角に曲げられている偽物があります。
【偽物を使用した時の違和感】
偽物の場合、「火力調節ハンドルを回しても芯が上下しない」、「火力調節ハンドルの動きが悪い」など、不具合が出やすいです。
本物だけが放つ、フュアーハンドランタンの魅力
嵐(ハリケーン)の中でも炎が消えない、別名ハリケーンランタンとも言われるフュアーハンドランタンが人気なのは、雰囲気のよさだけが理由ではありません。
本物のフュアーハンドランタンは、シンプルな構造&低価格で、キャンプ初心者から上級者まで愛用されています。
ここでは、そんなフュアーハンドランタンの「本物」の魅力を細かく紹介していきます。
強風時でも安定した炎
フュアーハンドランタンは、新鮮な空気がチャンバーと呼ばれる両側のパイプを通って下部のバーナーに送られ、燃焼する「Cold Blast」方式です。
長いチャンバーがある事で気流が整えられ、強風時でもチラチラしない安定した炎が続くのが特徴です。
よくフュアーハンドランタンの魅力を伝える時に、「ゆらゆら揺れる優しい炎」が挙げられますが、これにはフュアーハンドランタンだからこその理由があったのです。
メンテナンスして、長く使い続けるランタン
オイルランタンの中では比較的安価なフュアーハンドランタンなので、壊れてしまったら買い直してもよさそうですが、交換パーツが売られています。
「ホヤガラス」、「バーナーセット」、「芯(ウィック)」がネット通販などでも気軽に手に入り、ランタンが壊れた時でも自分でメンテナンス可能。
パーツだけ交換できればより長く使い続けられ、自分の愛用ギアのひとつになりそうです。
・メンテナンスして長く使えるランタン。
燃焼効率がよい
フュアーハンドランタンのタンク容量は、340mlとあまり大きくはありませんが、連続燃焼時間は、約20時間と言われています。
長く燃え続けられる理由は、フュアーハンドランタンの仕組みと大きく関係しています。
フュアーハンドランタンは、チャンバーと呼ばれる両側のパイプを通ってバーナーに空気が送られます。
このため、整えられた空気がバーナーの芯に吹き込まれるため、炎が安定します。
安定した優しい炎を継続して灯す事ができれば、結果的に燃焼効率があがります。
本物フュアーハンドランタンを知れば、簡単に偽物と見分けが付く。
フュアーハンドランタンを購入する時の最初のポイントは、安価なオイルランタン&雰囲気のよさだと思います。
ただ本物のフュアーハンドランタンの構造と機能性を知れば知るほど、フュアーハンドランタンの魅力に気付かされるでしょう。
この機能と見た目を兼ね備えたランタンが、4000円程度で買えるなら愛用キャンプギアになること間違いなしです。
ただ、フュアーハンドランタンの人気上昇に伴い、価格高騰や類似品が多数出回るようになってしまいました。
偽物は安全性も低い場合もあり、注意が必要です。
ここではフュアーハンドランタンの偽物の見分け方を、下記内容で紹介してきました。
・フュアーハンドランタンを購入したら、オイルを入れて使う前に、必ず本物か偽物かのチェックをすべき。
・本物フュアーハンドランタンは、「MADE IN Germany」の刻印が必ずある。
・最初にチェックする3つのポイントは、
「ガラスホヤにSCHOTの刻印が印字されているか」、
「パッキンは紙製か」、
「ホヤを傾けた時、バーナー部分のドームパーツはガラスサポートに付いてくるか」。