節分には各地方独特の食文化がありますが、高齢者にも喜んで食べていただけるようにアレンジした献立をご紹介します。
高齢者の健康と幸せを願って、心のこもった節分料理を作ってあげてください。
高齢者にも食べやすい節分献立人気レシピ【恵方巻き】編
節分の献立といえばまずすぐに思い浮かぶのは恵方巻きでしょう。
「恵方巻き」は節分にその年の恵方を向いて食べると縁起がいいとされる丸かぶり寿司のことです。
巻き寿司を切らずに一本まま食べるのは縁を切らないという意味があります。また、恵方巻きには七福神にちなんで7種類の具材を入れる習わしがあります。
恵方巻きは縁起がいい献立なので、高齢者にもぜひ食べていただき、健康と長寿を願いたいものです。
恵方巻きを高齢者向けに作る時に気をつけたいこと
恵方巻きは丸かじりすることが基本ですから、高齢者が恵方巻きを噛み切りやすく、食べやすいのが理想です。
焼き海苔ではなく食べやすい食材で巻き、細めに恵方巻きを作ります。
定番の焼き海苔は香りもよく美味しいですが、噛み切りにくいので薄焼き卵や油揚げなどでアレンジします。
さらに、一本の恵方巻きをそのままでは、どうしても食べにくいようなら恵方巻きは輪切りに切ります。
また、恵方巻きの中に入れる具材も食べやすいようなるべく軟らかいものを使用し、細かく切って並べて巻きます。
高齢者向け恵方巻き
黄金巻き
[surfing_su_note_ex note_color=”#fefed5″]材料(小さめ2本分)・卵・・・・・・・・・・1個
・酢飯・・・・・・・・・お茶わん2杯
・かにかま・・・・・・・4本
・ツナ缶小・・・・・・・1/2缶
・スライスチーズ・・・・1枚
・ミニトマト・・・・・・4個
・ブロッコリー・・・・・2房
・マヨネーズ・・・・・・適宜
・塩・砂糖・・・・・・・適宜
・サラダ油・・・・・・・適宜[/surfing_su_note_ex]
作り方
- 卵に隠し味程度の塩と砂糖で味付けし、薄焼き卵を2枚焼きます。
- スライスチーズは5ミリほどの細切りにします。
- ミニトマトは皮を湯むきして種を除き、小さめに切ります。
- ブロッコリーは柔らかく茹で、粗くみじん切りにします。
- サランラップの上に薄焼き卵を敷いて、酢飯を平らにのせます。
- 具材を酢飯の手前1/3ほどの位置に並べ、敷いたサランラップを用いて巻きます。
- 恵方巻きはしばらくサランラップを巻いたまま置いて、落ち着かせます。
※ 洋風の具材です。具材は食べる方の好みに応じて選んでください。
お稲荷さんの恵方巻き
[surfing_su_note_ex note_color=”#fefed5″]材料(小さめ2本分)・油揚げ・・・・・2枚
・酢飯・・・・・・お茶わん2杯
・卵焼き・・・・・1個分
・椎茸・・・・・・2枚
・人参・・・・・・20g
・干瓢・・・・・・30センチ
・三つ葉・・・・・6本
・桜でんぶ・・・・適宜
・千切り紅生姜・・適宜
・砂糖・・・・・・大さじ2
・醤油・・・・・・大さじ2
・粉末ダシ・・・・小さじ1
作り方
- 干瓢は塩で揉んで水につけて戻し、短く切ります。
- 卵1個を使用し、お好みの味付け(分量外)で卵焼きを作ります。細長く切ります。
- 人参は皮を剥いて5ミリほどの細切りにします。
- 三つ葉は茹でて短めに切ります。
- 油揚げは油抜きして、お稲荷さんの揚げのように甘辛く(分量外)煮付け、破かないように開きます。
- 鍋に2カップの水、砂糖、醤油、粉末ダシを入れて煮立て、1センチの千切りにした椎茸、人参、干瓢を入れて軟らかく煮ます。
- サランラップの上に開いた油揚げを敷いて、酢飯をのせ、具材を巻きます。
- でき上がった恵方巻きは、形が落ち着くまでサランラップを巻いたままにしておきます。
※和風の具材です。お好みでアレンジして下さい。
※油揚げは薄く小さめなものを使い、恵方巻きも小さめ、細めに作った方が食べやすいです。
高齢者にも食べやすい節分献立人気レシピ【イワシ編】
節分にイワシを食べるのは、邪気を払う意味があるからです。
イワシにはDHA,カルシウム、たんぱく質が豊富で、日常的にも積極的に摂りたい食品です。
イワシを高齢者向けに作る時に気をつけたいこと
高齢者向けのイワシの調理で一番の心配は骨があるということです。
イワシの骨を喉に立てないような工夫は、常に怠らないようにしましょう。
高齢者向けイワシ料理
イワシの梅煮
[surfing_su_note_ex note_color=”#fefed5″]材料・メザシ・・・10本
・梅干し・・・2個
・根生姜・・・1かけ
・醤油・・・・大さじ1
・砂糖・・・・大さじ2
・酒・・・・・大さじ2
・みりん・・・大さじ2
・水・・・・・カップ1
作り方
- メザシは内臓を除いて、水で洗い流します。
- 梅干しは4等分位、根生姜は千切りにします。
- 全ての材料を圧力鍋に入れて、20分加熱します。
- 自然放置して、圧力を抜きます。
- メザシを食べてみて、骨が軟らかくなっているか確認します。骨が硬い時はさらに圧力鍋で煮ます。
- お好みの状態まで煮汁を煮詰めます。
※メザシ、梅干しの塩分が様々なので煮詰める時に味を調節して下さい。
※生イワシより、メザシの方が調理しやすいです。
イワシのつみれの味噌汁
[surfing_su_note_ex note_color=”#fefed5″]材料(2人分)・イワシの缶詰・・・・60g
・根生姜・・・・・・1かけ
・ワケギ・・・・・・1本
・片栗粉・・・・・・大さじ2
・長葱・・・・・・・1/2本
・小松菜・・・・・・50g
・豆腐・・・・・・・50g
・味噌・・・・・・・大さじ1
・顆粒出し・・・・小さじ1
・酒・・・・・・・・大さじ1
・水・・・・・・・・50cc
作り方
- ワケギは細かい小口切りにします。
- 根生姜はすりおろします。
- ボールに汁気を絞ったイワシ缶とワケギ、根生姜、片栗粉を入れて、ねっとりするくらい混ぜ合わせて食べやすい大きさに丸めます。
- 鍋に、水、酒、顆粒出しを入れて沸騰させ、つみれを静かに入れて5分程煮ます。
- 4.に薄切りの長葱、食べやすい大きさに切った小松菜、豆腐を入れてサッと火を通します。
- 食べる直前に味噌を溶かし入れます。
※ つみれもイワシ缶を使えば骨の心配もありませんし、簡単にできます。
※ 味噌の量は、イワシ缶の塩分もあるので加減して下さい。
高齢者にも食べやすい節分献立人気レシピ【福豆編】
節分に豆まきをしたり、年の数だけ炒り豆を食べる習慣があります。
それには炒り豆が邪気を払い、福を招く意味があるからです。
炒り豆は、節分の時以外にはあまり食べることがありませんが、香ばしくてとても美味しいものです。
高齢の方にも食べやすく調理して、美味しく食べていただきたいものです。
福豆を高齢者向けに作る時に気をつけたいこと
炒った豆は高齢者にとって、時には食べにくいこともあります。
それは豆が硬くて噛みづらかったり、破片が入れ歯に挟まって痛い思いをする場合があるからです。
そこで、柔らかく水に浸して調理したり、圧力鍋を使うと食べやすい料理を作ることができます。
高齢者にも食べやすい節分献立人気レシピ【福豆】編
ひじき豆
[surfing_su_note_ex note_color=”#fefed5″]材料(2人分)・大豆・・・・・・20g
・干しひじき・・・大さじ1
・人参・・・・・・30g
・ごぼう・・・・・50g
・干ししいたけ・・1枚
・醤油・・・・・・大さじ1
・砂糖・・・・・・大さじ1
・みりん・・・・・大さじ1
・酒・・・・・・・大さじ1
・鰹出し汁・・・・カップ1
作り方
- 大豆は一晩水に浸けておきます。
- ひじきは30分ぐらい水に浸けた後、よく洗ってザルにあげます。
- 圧力鍋に大豆を入れ、ひたひたの水を加えて20分煮て、自然放置します。
- その他の材料は1センチのサイコロ切りにします。
- 大豆が軟らかくなったら全ての材料を加えて、圧力鍋でさらに10分加熱します。
- 自然放置した後、煮汁をお好みまで煮詰めます。
※ 大豆やごぼうは指で潰せるくらいまで軟らかくします。圧力鍋の加熱時間を調節してください。
※ ひじきを切り昆布の変えたり、こんにゃくやちくわを入れるなどアレンジして下さい。
呉汁
[surfing_su_note_ex note_color=”#fefed5″]材料(2人分)・炒り豆・・・・20g
・油揚げ・・・・1/2枚
・ごぼう・・・・30g
・人参・・・・・20g
・長葱・・・・・1/2本
・小松菜・・・・50g
・味噌・・・・・25g
・鰹出し汁・・・2カップ
作り方
- 炒り豆は前の晩からひたひたの水に入れて軟らかくします。
- 油揚げは油抜きして短めの千切りにします。
- 他の野菜も食べやすい大きさに切ります。
- 炒り豆を浸け汁ごと、ミキサーにかけペースト状にします。
- 鍋に鰹出し汁を入れ、小松菜以外の硬い具材から入れて軟らかく煮ます。
- 具材が煮えたら豆を入れ少し煮ます。吹きこぼれないように注意します。
- 味噌を入れて、味を整えます。
- 最後に小松菜を入れてひと煮立ちさせます。
※ 炒り豆は粒が残らないようにていねいにミキサーにかけます。
※ 炒り豆以外に茹で枝豆を使っても色がきれいです。
老人ホームや高齢者施設で人気のある節分献立
参考までに老人ホームや高齢者施設で節分の献立で高齢者に人気のあるメニューを紹介します。
・恵方巻き
(板海苔で巻いた海苔巻きは噛み切りにくく、食べにくいので工夫します。)
・鰯の梅煮
(梅の酸味で、軟らかくて香りもいいです。)
・身体が温まる呉汁
(大豆をすり潰すので、食べやすく身体も温まります。)
まとめ
高齢者は食べにくそうな料理だと、箸をつけないことがしばしばあります。
節分を意識しながらも、食べやすさを重視した献立作りをしましょう。
庭の柊を添えたり、福豆の枡を意識した盛り付けなどいろいろ工夫して、高齢者を視覚でも喜ばせてあげたらいかがですか。