この記事では、テントの生地の特性を理解しつつ、汚れをきれいに落とす方法を紹介していきます。
- テントは、「撥水・防水加工が施されている高性能でデリケートな生地」。
- テントの洗い方をマスターし、テントを長持ちさせたい。
- テントの汚れの違いによって、汚れの落とし方は違う。
汚れが落ちても、やりすぎは禁物、撥水加工やテントの色落ちもしてしまう。
テントを洗濯機で洗うのはNGな4つの理由
テントも、なんとなく洗えそうな気がする!という理由で洗濯機で洗ってしまっては、NGです。
ここでは、テントを洗濯機で洗ってはいけない理由3点を紹介します。
洗濯機がNGな理由①テントの撥水・防水加工が落ちる
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屋外で使うテントには、購入時点で撥水、防水加工が施されています。
防水加工は、水を浸透させないようにテントの裏側に加工されているもの。
撥水加工は、水を弾くことを目的としてテントの表側に加工されているものです。
この加工が洗濯機で洗う事により、落ちてしまいます。
撥水、防水機能が落ちたテントは、テントとしての性能が格段に下がってしまいます。
洗濯機がNGな理由②テントは防水加工されているので脱水が出来ない
テントは基本雨の時でも使えるよう防水加工されています。
そのため、脱水の段階で水が抜けず洗濯機が止まる可能性が高いです。
例え洗濯機が止まらず終えられたとしても取り出すとテントはびちゃびちゃ。
脱水が出来ていない状態で取り出さなければいけませんので、家の中はびちゃびちゃになりますし、期待する脱水効果は得られないと余計に大変な状態になります。
洗濯機がNGな理由③テントの金具が原因でテント自体が傷つく
一般的にキャンプで使われているテントは、二重構造(ダブルウォールテント)でインナーテントとフライシートの2つに分かれています。
汚れが付きやすいフライシートでは、ポールをひっかけ固定する「グロメット」や、入口のシートをまとめておくために使う「トグル」などに金具が使われている場合が多いです。
この金具達と一緒に洗濯してしまうと、テントのシート部分が傷つくだけでなく、金具も破損してしまう可能性があります。
洗濯機がNGな理由④洗濯機自体が壊れる
テントの防水機能は、洗濯機にとって、最も相性がよくないと言えます。
テントは防水機能が強いシートなので、洗濯機で洗うと生地が排水口を塞ぎ、排水がうまくいかず、洗濯機が壊れることがあります。
脱水時に水が排出されず、回転軸がぶれて(ガタガタ大きく揺れて)洗濯機の軸が歪み、壊れてしまうそうです。
洗濯機内部の傷くらいなら我慢出来ますが、洗濯機自体の機能が壊れてしまうと修理に出すか、買い換えるしかありません。
修理も高額になる場合もあり、洗濯機を買い替えるとなると多額の出費です。
テントの正しい4つの洗い方、手入れの仕方
テントはカビが生えやすいので高温多湿を避け保管する、と知っている人は多いでしょう。
ただ発生したカビの落とし方や、ひどい汚れを落とすにはどうしたらいいかを知っている人は少ないのではないでしょうか。
ここでは日常生活でも応用可能な、テントの洗い方について説明していきます。
正しい洗い方①:薄めた中性洗剤を雑巾やスポンジにつけ軽く拭く
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中性洗剤を使用し汚れをスポンジで優しく取る→洗剤の成分をしっかり拭きとることで、撥水加工を守りながら汚れを取り除けます。
ただし、漂白成分、蛍光増白剤、柔軟成分などが配合されていない中性洗剤を使用しましょう。
それらの成分が配合されているものを使用すると、撥水加工が低下し逆効果になる場合があります。
正しい洗い方②よほどひどい汚れの時はテント用洗剤を使う
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一般的に使う洗剤ではないので、「テント用洗剤」の存在を知らない人も多いと思います。
「テント用洗剤」は、中性洗剤よりも汚れを落とす作用が強く、テントの生地も傷つけないで汚れを落とせます。
ネット通販などで手に入れることが出来るので、テントのひどい汚れに苦戦している時には、購入をおすすめします。
正しい洗い方③テントの樹液汚れはぬるま湯を雑巾につけて軽く拭く
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キャンプ場の森林サイトなど木に囲まれているサイトの場合、樹液がテント汚れの原因になることがあります。
この「樹液の汚れ」は、「ぬるま湯」で優しく拭き取る事で落とせます。
優しく拭くことで、汚れも広がらず、生地に施されている撥水加工も落ちません。
樹液汚れは放置しておくと、樹液のベタベタで生地同士がくっつき、生地にダメージを与えてしまいます。
森林サイトを利用した場合、撤収時フライシートの樹液汚れはないか確認しておくと安心でしょう。
樹液汚れはなるべく早く、ぬるま湯で落とす。
正しい洗い方④プロのテントクリーニング屋に頼む
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大きなテントを洗う労力と時間を考えると、プロに頼むのも悪くありません。
「テントクリーニング」は、値段は安くはないです。
ただ個人で洗うよりはるかにきれいに仕上がり、UV加工、撥水加工もオプションで付けられる場合もあり、値段以上の満足感が得られるでしょう。
1年に1度はプロのテントクリーニング屋に頼むなど、上手に利用するのも良いでしょう。
テントの4つのNGな洗い方
アウトドア商品は、少しくらい雑に扱ってもOKなイメージですが、テントは予想以上にデリケートな物で、よく理解し扱う事が大切です。
キャンプメーカーのテントなど高価な物も多く、出来れば長く使いたいです。
ファミキャンの場合特に子供の成長と共にキャンプギアを長く使えば、より愛着もわきます。
ここではより長くテントを使用出来るように、テントにはNGな洗い方を紹介します。
NGな洗い方①足踏みでテントを洗う
大きめの布を洗う場合、お風呂場の浴槽や、大きな桶で足踏み洗いをすることが多いです。
ただテントの場合、足踏み洗いで汚れを取ると生地に負荷がかかりすぎて、生地や金具の破損の原因になってしまいます。
出来れば、ぬるま湯で、手で押し洗いがよいでしょう。
優しく押し洗いするだけでも、テントの全体の汚れは確実に取れます。
NGな洗い方②擦り過ぎは撥水、防水加工をダメにする
前述しましたが、テントは、表面に撥水加工、裏面に防水加工が施されています。
テントを洗う場合、どうしても生地同士が擦り合わされたり、汚れを落とそうと必要以上に生地を擦ってしまいます。
洗う事が逆効果にならないように、丁寧に優しく洗う事をまず第一に考えておくことが大切です。
撥水、防水加工まで落ちてしまう。
NGな洗い方③カビ除去のためにエタノールを使う
エタノールは、汚れを落としたり、カビを除去するのに効果的です。
ただテントに使用する場合、注意が必要です。
テントには防水性を高めるため、ポリウレタンコーティングが施されています。
(テントがナイロン生地であれば、シリコンコーティングがされている場合もあり)
エタノールの使用は、このポリウレタンコーティングを剥がしてしまう可能性があります。
また生地の色落ちにも繋がるため、エタノールを使用する場合は、局所的に使用するなど注意して使うようにしましょう。
NGな洗い方④何にでも中性洗剤を使う
テントの汚れのほとんどが、中性洗剤で落とせます。
自宅でテントを洗う場合、家にある中性洗剤があればOKと言う事です。
ただ場合によっては、洗い方を工夫する必要もあります。
テントの汚れは、「泥汚れ」、「カビ」、「すす」、「樹液」です。
この中の「樹液」の場合、中性洗剤で落ちないことがあります。
中性洗剤で落ちなかった場合に、どうしたらいいかを次で見ていきます。
テントを洗った後はちゃんと乾燥させる
テントを保管する場合、大敵は「水分」です。
テントを洗って汚れを落としても、水分を含んだままだと、またカビが発生してしまいます。
テントの斑点状のカビ汚れは予想以上に手強く、発生してしまった場合きれいな状態に戻すことは無理な事もあります。
そのため、大切なテントはカビを発生させない事が1番です。
ベストはテントを立てて陰干しでの乾燥
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理想は、テントを立てて直射日光を避け、陰干しすることです。
テントを立てることで、シートはピンと張れ、乾きづらい場所がなくなり短時間で乾きます。
テントを張れる場所が確保出来る人は、面倒と思わず、テントを立てましょう。
直射日光での長時間乾燥は生地を痛める
屋外にテントを長時間放置すると、テントは紫外線にさらされて、テントの耐水性を低下させてしまいます。
アウトドア用品と言えども、汚れが落ち乾燥が終われば、畳んで高温多湿を避け保管するのが一番です。
テントを乾かした後は撥水、防水を
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テントを洗った場合、もしくは長年使用しているテントは、撥水加工、防水加工が低下していることがあります。
この場合、自分で撥水、防水加工をしてあげることで、またテントが再生します。
スプレータイプや、塗るタイプの撥水、防水剤がアウトドアショップやホームセンターで簡単に手に入るので、メンテナンス用に購入しておくとよいでしょう。
防水スプレーなどは、日常生活の中でもカサやレインウェア、バッグなどにも使えます。
高性能でデリケートなテントは、優しく軽く洗うのが大切
アウトドア用品=屋外で使うもの→少しくらい雑に扱っても大丈夫。
という考えから、テントも雑に洗ってしまいがちです。
手間暇かからないように、洗濯機やコインランドリーなどを使用しても大丈夫なのでは?と考えてしまいますが、NGです。
特に色々な人が使用するコインランドリーで、アウトドア用品を洗うのは絶対にやめましょう。
テント汚れを落とす時は、
- テントは、撥水、防水加工が施されている高性能な物と理解し、優しく洗う。
- テント汚れの原因を見つけ、汚れごとの洗い方をする。
- 洗い過ぎは禁物!テントの生地が傷んだり、色落ちの原因に。