自転車のブレーキの音鳴りを自分で直す方法

子供から「自転車のブレーキの音が変なんだ。」と言われたら、自転車のブレーキぐらいなら何とか自分で直したいと思うパパやママも多いのではないでしょうか?

ここでは、自転車のブレーキの音が鳴る原因やブレーキの構造、ブレーキの音鳴りの直し方についてお伝えしていきます。

・まずはブレーキの異音が前輪から出ているのか後輪から出ているのかを確かめる。

・ブレーキの種類によって異音の直し方が異なる。

・ブレーキの異音の自分での直し方

スポンサードリンク

自転車のブレーキの種類

まずは、自転車のブレーキの変な音含め、自転車から出る異音について紹介します。

自転車の前輪と後輪のブレーキの違い

一般的な自転車は右ブレーキレバーが前輪ブレーキ、左ブレーキレバーが後輪ブレーキです。

自転車の前輪ブレーキは止まるため、後輪ブレーキは速度を落とすためのブレーキです。

前輪、後輪でブレーキの種類が違うことを知っておきましょう。

スポンサードリンク

ブレーキの種類

自転車のブレーキによる音鳴りを直そうと思うのなら、まずはブレーキの種類と構造を理解しておかなければいけません。

安全に自転車に乗るためにも、お手入れの前にブレーキの構造を知っておきましょう!

自転車の前輪のブレーキの種類

自転車のブレーキは大きく分けて、リムブレーキとハブブレーキの2種類があります。

ほとんどの自転車の前輪にはリムブレーキが使われています。

リムブレーキはタイヤとホイールをくっつけているリムという部分に、シューという部品を押し当てることで摩擦によってタイヤの回転を止める方法です。

リムブレーキ

リムブレーキにもいろいろな種類があり、キャリパーブレーキVブレーキカンチブレーキなどがあります。

キャリパーブレーキ

ママチャリや子供用自転車には、キャリパーブレーキが多く使われています。

キャリパーブレーキはアーチに取り付けられた一対のシューで、タイヤのリムを挟むことでタイヤの回転を止めます。

 

自転車の後輪のブレーキの種類

後輪には、リムブレーキとハブブレーキの2種類が使われています。

マウンテンバイクやロードバイクではリムブレーキが使われ、ママチャリでは主にハブブレーキが使われています。

ハブブレーキは、ホイールの軸であるハブに組み込んであるブレーキのことです。

ハブブレーキ

ハブブレーキにもいろいろな種類があり、ローラーブレーキバンドブレーキサーボブレーキなどがあります。

自分が乗っている自転車がどのタイプのブレーキなのかを確認してみましょう。

ブレーキの種類特徴
バンドブレーキママチャリや子供用の自転車で最もポピュラーなブレーキ。

ホイールの軸に付けた円筒形のドラムの周りをバンドで囲まれ、バンドがドラムを締めつけることでブレーキがかかる。

ローラーブレーキホイールの軸に付けた円筒形のドラムと、中心部にあるローラーによって押し上げられたシューとの摩擦によってブレーキがかかる。
サーボブレーキホイールの軸に付けた円筒形のドラムを、内側からシューで広げて押さえることでブレーキがかかる。

自転車のブレーキの音鳴りを自分で直す方法

自転車のブレーキの音鳴りは、タイヤの回転を止めるために使われるリムやシューが原因であることが多いです。

長年使うことで、タイヤのリムやシューが汚れていたり、シューが劣化していたりすることで、ブレーキをかけると音が鳴ってしまうのです。

つまり、リムやシューの汚れを取ったり、シューを交換したりすれば、自転車のブレーキの音鳴りは直せます。

 

前輪後輪どちらから鳴っているか確認しよう

まずは、前輪後輪どちらから音鳴りしているか確認することが大切です。

左右片方ずつブレーキをかけることで、前輪後輪どちらに問題があるか分かります。

 

確認方法

前輪後輪どちらのブレーキが原因なのかを確認するために、実際に自転車を走らせてブレーキをかけてみましょう。

なるべくなら安全な広い場所で、左右片方ずつブレーキをかけてみるといいです。

日本の自転車は右ブレーキレバーが前輪ブレーキ、左ブレーキレバーが後輪ブレーキです。

ブレーキをかけて音鳴りしたほうが、不具合のあるブレーキだと分かります。

 

前輪からブレーキの音がする場合の直し方

自転車の前輪のブレーキに多く使われているリムブレーキから変な音がする原因は、

  1. シューとリムが汚れている
  2. シューが劣化している
  3. シューの角度が歪んでいる

の2つです。

リムやシューが汚れている場合のブレーキ音の直し方

リムやシューが汚れている場合のブレーキ音の直し方は、リムやシューを台所用洗剤などで磨くことです。

自転車のブレーキをかける度にタイヤのリムとシューが摩擦を起こすため、だんだん汚れてきます。

タイヤのリムやシューの汚れによって、自転車のブレーキが音鳴りすることがあります。

ブレーキのききが悪くなるおそれがありますので、汚れ落としに使う洗剤は油分が含まれないものにして下さいね。

 

シューがすり減っている場合のブレーキ音の直し方

シューがすり減っている時のブレーキ音の直し方は、シューをサンドペーパーなどでシューの表面をザラザラにします。

シューは、リムとの間の摩擦によって、シューの表面がすり減って平らになります。

シューの表面がツルツルなため、タイヤをしっかり止めることができず音鳴りをしてしまうんです。

 

シューの角度が歪んでいる時のブレーキ音の直し方


シューの角度が歪んでいる時のブレーキ音の直し方は、ペンチを使ってシューの角度を調整することで直ります。

前側を狭く、後ろ側を広くハの字形にするのがポイントです。

シューの角度は、自転車で転んだり、段差を走ったりしているうちに、歪んでしまう場合があります。

シューの角度が歪むことでも、自転車のブレーキが音鳴りすることがあります。

角度を間違えるとブレーキが効かなくなる場合があるので、慎重に調整してくださいね。

 

後輪からブレーキの音がする場合の直し方

自転車の後輪がハブブレーキの場合、パッと見て音鳴りの原因であるシューが確認できないです。

ハブブレーキには主に3種類がありますが、ブレーキの種類によって音がする原因が異なり、直し方も異なります。

 

バンドブレーキの場合の直し方

バンドブレーキの場合のブレーキ音の直し方は、研磨剤で汚れを取ることです。

具体的な手順は

  1. 針金などの細い棒に、クレンザーなどの研磨剤(ご飯粒の半分くらい)を付け、ドラムとバンドの間に付ける。
  2. タイヤを回しブレーキをかけ、研磨剤で磨く

です。

バンドブレーキの異音の原因はバンドの汚れです。

バンドブレーキは、裏面が覆い隠されていないため雨や汚れなどの影響を受けやすく、音鳴りがしやすいブレーキだと言われています。

長年、自転車を使っているとバンドに汚れがたまったり劣化し、ブレーキをかけると音鳴りがしてしまいます。

研磨剤を付けすぎると、ブレーキが効かなくなる場合もあるので注意してください。

 

ローラーブレーキの場合の直し方

ローラーブレーキの場合の音の直し方は、ローラーブレーキのグリス注入口から、ローラーブレーキ用専用グリスを適量注入することです。

ローラーブレーキは音鳴りがしにくいブレーキではありますが、長い間使っていると「カサカサ」や「ギーギー」音鳴りすることがあります。

これは、グリスが不足しているためです。

グリスが馴染んできたら、ブレーキの音鳴りもおさまると思います。

 

サーボブレーキの場合、自分で直すことは難しい

引用:https://murakumo25.com/servo-brake/31845

サーボブレーキの場合、自分で直すことは難しいです。

サーボブレーキも音鳴りすることはほとんどありません。

しかし、ハブ内のグリスが流れ出してしまうと音鳴りがする場合があり、ハブ内のグリスが流れ出ると、サーボブレーキの交換が必要になります。

サーボブレーキで音鳴りがし始めたら、自転車屋さんで修理してもらいましょう。

 

自分で自転車のブレーキ音を直す場合の注意点

自転車のブレーキの音鳴りを自分で直すことは可能です。

ですが、安全に関わる自転車のブレーキをいじるということなので、しっかりブレーキの構造を理解して、慎重に行うことが必要です。

 

汚れてもOKな服装で

自転車には泥やほこり、排気ガスなどたくさんの汚れがついています。

また、金属部分には滑りをよくするため油がついていて、手や服が汚れやすいです。

自転車の音鳴りを直すときは、汚れてもOKな服装で軍手などをはめて行いましょう。

 

油をさすときの注意点

ローラーブレーキの場合、グリスを使いますが、自転車はグリス(油)がつくとダメな場所もあります。

タイヤやシューなどゴムの部分にグリス(油)がつくと、ブレーキが効かなくなったり滑ったりすることがあります。

ローラーブレーキの異音を直す時に限らず、自転車のチェーンなどに油をさすなど、油を自転車につけるときは注意しましょう。

 

自己責任でなおす危険性を認識する

自転車に不備があると命にかかわります。

自転車屋さんのようなプロでない場合、自転車修理に必要な知識や経験が足りていません。

そのため、自転車のブレーキの音鳴りを自分で直すことは、リスクがあることも知っておきましょう。

自信がない場合は、自転車屋さんにまかせることも大事です。

 

新品でブレーキの異音が鳴る場合は馴染むまで様子を見る

新品の自転車のブレーキでも音鳴りする場合があります。

新品のシューが馴染んでいないため、音鳴りがすることがあるようです。

新品の自転車のブレーキが音鳴りする場合は、シューがある程度馴染むまで様子を見ましょう。

 

ブレーキの音だけじゃない!自転車の基本のメンテナンスは?

ブレーキの音だけではなく、自転車の他の箇所に不備が出る場合もあります。

自転車に不備があると命にもかかわるため、日頃からメンテナンスをしておくことをおすすめします。

 

ブレーキが効きづらくなった時のメンテナンス

自転車のブレーキが効かないと命にもかかわります。

自転車のブレーキが効きづらくなったらメンテナンスをしましょう。

まず、ブレーキレバーを引いて動く金属の接続部分に油をさして、ブレーキレバーの動きをスムーズにします。

また、ブレーキワイヤーが伸びてしまってブレーキが効きづらくなる場合があるので、ブレーキワイヤーを調節することも大切です。

自転車のブレーキにはワイヤー調整機がついています。

ワイヤー調整機のナットを回して、ブレーキワイヤーの長さを調整しましょう。

また、リムやシューに汚れがついてないか確認して、汚れている場合は食器洗剤などで汚れを落としてください。

ブレーキの効きがより悪くなってしまうので、リムやシューを掃除する時は油分の含まれていない洗剤を使ってくださいね。

それでも自転車のブレーキが効きづらい場合は、安全のためにも自転車屋さんに持っていって修理してもらって下さいね。

 

チェーンのメンテナンス

チェーンの動きが悪くなると、自転車もスムーズに走りません。

日頃から自転車のチェーンのメンテナンスをするようにしましょう。

チェーンのメンテナンスでチェックするポイントは、汚れとチェーンのたるみです。

汚れやサビがついていると、音鳴りがしたりペダルが重くなったりするため、定期的に掃除してあげる必要があります。

まず、チェーンが汚れたりサビついたりしている場合は、チェーンクリーナを吹き付けてしばらく待ちます。

ワイヤーブラシでこすって、汚れやサビを落としましょう。

また、チェーンオイルをつけることで、チェーンの動きをスムーズにしたり、サビにくくしたりすることができます。

チェーンオイルを自転車のチェーンにつけて、いらない油をウエスで拭きとりましょう。

そして、チェーンのたるみもチェックしましょう。

まず、後輪にあるタイヤを止めているナットとブレーキねじをゆるめます。

チェーン調節のナットを締めて調節してください。

ちょうどいいチェーンの張り具合は、上下1センチ程度持ち上がるくらいです。

 

自転車の保管方法

自転車は屋内で保管するのが一番いいです。

屋内での保管が無理な場合は、自転車にカバーをかけましょう。

自転車は金属を使っているので、どうしても雨などの水分でさびやすくなります。

また、直射日光が当たることハンドルやサドルなどが劣化しやすいです。

我が家にある子供用自転車も、日光によってハンドルがベタベタになってしまったことがあります。

自転車を長持ちさせたいのなら、雨や直射日光が当たらない状態にして保管するようにしてくださいね。

 

ブレーキの異音修理の相場

自転車を自分で修理するのが心配なあなたは、自転車屋さんにおまかせするのが一番です。

自転車のブレーキの音鳴りの修理代の相場は以下のとおりです。

工賃と部品代を合わせた価格になります(お店や使用する部品、自転車の状態によって修理代は変わります)。

・ブレーキ調整 400円~500円
・ブレーキワイヤー交換 900円~1100円
・ブレーキシュー交換 1000円~1500円
・後ろブレーキ交換 4500円~5000円

 

まとめ

自転車のブレーキが音鳴りの原因が分かっていただけたでしょうか?

自転車のブレーキの音鳴りを直すためには、まずブレーキの構造をよく知っておくことが大切です。

前輪のブレーキから音鳴りがする場合は、リムやシューを掃除したり、シューを削ったり角度を変えたりすることで解消することができます。

後輪は自転車によってブレーキの種類によって直し方が違います。

どちらにしても自転車のブレーキは命にかかわるものなので、自分で修理するのが不安な場合は自転車屋さんで修理してもらうようにしましょう。

スポンサードリンク