段ボールの語源は日本人がcardboardのボードを聞き間違えたから

段ボールの語源は、明治時代に遡ります。

海外では「cardborad」と呼ばれていた段ボールを、明治時代に輸入した際に、「board」の部分を「ボール」と聞き間違えたところから始まります。

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段ボールの語源は「断面+ボールの聞き間違い」

段ボールという言葉は、断面の様子を表す「段」と英語の聞き間違いである「ボール」からできています。

段ボールの「段」は、段ボールの断面が、波状(段々)になっていることから、段という言葉が使用されています。

また、後ろの「ボール」とは、ダンボール発祥の国であるイギリスでは、段ボールは「cardboard」と呼ばれているのですが、その英語の「board(ボード)」を日本人が「ボール」と聞き間違えてつけられた言葉です。

・段ボールの段は断面の様子を表している
・段ボールのボールは「board(ボード)」の聞き間違い

 

段ボールはイギリス生まれ

段ボールは、1856年にイギリスで誕生しました。

当初、段ボールは梱包材料ではなく、当時イギリスで流行していたシルクハットの内側に入れる素材として使用されていました。

シルクハットの内側に入れることで、汗や湿気が吸収され、通気性が上がるように、波型の厚紙である段ボールが生まれました。

イギリス生まれの段ボールは、1870年代にアメリカやドイツに伝来し、ガラスの梱包材として使われるようになりました。

1894年には、世界で初めて段ボール箱が製造され、木箱が主流だった当時では、革新的な梱包材料でした。

・段ボールはイギリス生まれ
・段ボールは当初シルクハットの除湿剤として使われていた

 

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段ボール本場のイギリスやアメリカでの呼ばれ方

段ボールは、イギリスやアメリカでは、「cardboard(カードボード)」と呼ばれています。

「cardboard(カードボード)」とは、軽量で耐久性が優れている頑丈な紙製品を総称する言葉です。

そのため、「cardboard(カードボード)」には、段ボール以外にもさまざまなタイプの紙製品も含まれています。

「cardboard(カードボード)」の中でも、厚紙を組み合わせて作られた段ボールについては、

「paperboard(ペーパーボード)」と呼ばれることもあるようです。

・段ボールは英語で「cardboard(カードボード)」
・段ボールは「paperboard(ペーパーボード)」と呼ばれることもある

 

段ボール業界での呼ばれ方

段ボール業界の中では、ダンボール、板紙(ダンボールシート)など段ボールの呼び方はさまざまあります。

加工前の平らな状態は板紙(段ボールシート)と呼ばれており、板紙で波状の紙を挟んだものが段ボールとなります。

板紙(段ボールシート)や、再加工された段ボール箱など、広義に段ボール製品を表す場合は、カタカナでダンボールと表記されるようです。

・段ボール業界では、段ボールの呼称がさまざまある
・カタカナのダンボールは、広義に段ボール製品を指す

段ボールは、昔なまこ紙と呼ばれていた

明治時代の日本では、段ボールは、なまこ紙やしわしわ紙と呼ばれていました。

当時の日本では、段ボールがわずかな量しか海外から輸入されず、名前の無かった段ボールは、そのうねうねとした見た目から、なまこ紙と呼ばれることもありました。

日本で初めて段ボールが事業化されたのは、1909年で、井上貞治郎海外の段ボールを見よう見まねで製造したのが始まりでした。

・段ボールは明治時代、なまこ紙と呼ばれていた
・日本で段ボール産業が生まれたのは1909年

 

聞こえ間違いが語源の言葉

段ボールのように、外国語の聞き間違いが語源となって生まれた言葉はいくつかあります。

ジャパン

ジャパンも聞き間違いによって生まれた言葉です。

ジャパンの意味

ジャパンとは、英語で日本を指す言葉で、「Japan」と表記されます。

ジャパンの語源

ジャパンは、「ジパング」が由来となって生まれた言葉だと言われています。

13世紀初頭に、マルコポーロが東方見聞録でアジアを紹介した際に「ジパング」という国名が登場します。

東方見聞録では、日本のことが「Zipangu(ジパング)」と表記されています。

これは、中国福建省の言葉で発音された「ジペングオ(日本)」を「ジパング」と聞き間違えたのではと言う説が有力です。

マルコポーロが広めた「ジパング」は、現在では「ジャパン」と変化して現在でも日本を表す単語として使用されています。

 

ワイシャツ

ワイシャツも外国語の聞き間違いによって生まれた単語だと言われています。

ワイシャツの意味

ワイシャツとは、ビジネスシーンや冠婚葬祭でスーツと合わせて着用される服で、襟やボタンの付いた白や淡色のシャツのことを指します。

ワイシャツの語源

ワイシャツの語源は、英語の「White shirts(ホワイトシャツ)」です。

明治時代になり、鎖国していた日本に多くの西洋文化が流入する中、西洋の人が着ていた洋服がワイシャツでした。

和服しか知らなかった日本人が、西洋人のワイシャツについて初めて聞いたとき、「White shirts」が「ワイシャツ」と聞こえたため、現在でも「ワイシャツ」という言葉が使われています。

・ジャパンの由来である「ジパング」は「ジペングオ」の聞き間違い
・ワイシャツは「ホワイトシャツ」の聞き間違い
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